直近の行政書士試験の合格率の推移
行政書士試験の合格率は、以下のような推移となっており、10人中1人程度しか合格できない難関資格と言えます。
試験年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
平成26年 | 48,869 | 4,043 | 8.27% |
平成27年 | 44,366 | 5,814 | 13.10% |
平成28年 | 41,053 | 4,084 | 9.95% |
平成29年 | 40,449 | 6,360 | 15.7 % |
平成30年 | 39,105 | 4,968 | 12.7 % |
令和元年 | 39,821 | 4,571 | 11.5% |
令和2年 | 41,681 | 4,470 | 10.7% |
令和3年 | 47,870 | 5,353 | 11.18% |
令和4年 | 47,850 | 5,802 | 12.13% |
令和5年 | 46,991 | 6,571 | 13.98% |
行政書士試験の特徴として、年度によって合格率が大きく変動する傾向があります。
過去には平成15年に2.89%、平成17年には2.62%と2%台の合格率を記録したこともありますが、その頃の受験者数は7万人から8万人の受験者がいました。
したがって、合格者の数そのものはそこまで変動していません。
合格者の数が一定になるように合格基準を調整しているという噂もありますが真実は闇の中・・・。
また、行政書士試験は法律系の資格の中では登竜門的存在でもあるため、しっかりとした準備をせず「とりあえず」で受験する人も少なくありません。
さらに、行政書士試験は受験資格が無く、年齢、学歴、国籍などに関係なく受験できる資格であることも受験者数を押し上げ、結果的にとりあえず受験の受験者を増やす一因となっています。
これらのことが合格率を下げている面が明らかにありますので、結論としてはあまり見た目の合格率を気にする必要はないのかもしれません。
記述式対策と一般知識科目の足切りに要注意
行政書士試験の合格基準は以下の通りです。
行政書士試験合否判定基準
科目 | 試験方式 | 問題数 | 1問あたりの配点 | 満点 | 合格基準 |
法令科目等 | 5肢択一式 | 40問 | 4点 | 160点 | 122点以上 |
多肢選択式 | 3問 | 8点 ※ア~エの空欄1つにつき2点 | 24点 | ||
記述式 | 3問 | 20点 | 60点 | ||
5肢択一式 | 14問 | 4点 | 56点 | 24点以上 | |
合計 | 60問 | 300点 | 180点以上 |
※問題の難易度により、補正的措置が採られることがあります。
ポイントとしては、記述式の配点が3問で60点と高いことと、法令科目で122点以上、一般知識等科目で24点以上の足切りがあることです。
記述式問題は、40字程度で設問に解答する方式なので、他の部分のマークシート方式のようにまぐれ当たりはありえないため、しっかりと記述式問題対策の準備をしない限り得点には結びつきません。
また、足切りで特に要注意なのは一般知識等科目です。
配点が低いため、勉強をおろそかにしすぎてしまい、せっかく法令科目では合格基準に達しているのに、一般知識等の足切りに泣くパターンも準備不足の受験生の特徴です。
とはいうものの一般知識等科目の範囲は非常に広いので、どこまで時間を割くかは戦略的に考える必要もあります。
7割得点を目標に勉強すれば十分
記述式対策をしっかり行い、一般知識等科目にも手を抜きすぎずに、過去問題や予想問題で7割程度の得点を取れれば、概ね合格ラインの実力と言えるでしょう。
合格率の低さは、必ずしも実際の難易度を表しているとはいえない試験ですから、臆せずにチャレンジしてみて下さいね!